2009年08月21日

ロクとマル

陸、碌と書くのでしょうか?関東では曲の無い事をロクと言います。関西は本間(京間)が基準なので、中物の畳を3尺1寸5分で作る方が多いようです。その為に残念ながら中物畳が下前目のり、でない畳を多く見かけます。昔はマル物と言われる本間の標準品を作り置く畳屋もあり、これが採寸法だけではなく下前目のり、など垢抜けしない仕事の一因でした。職人さんが我が家に来ると、最初に戸惑うのは、中物畳はロクでマルじゃない!昔の職人さんは腕に自慢の方が多く、自分の流儀と違う事に反発もありますが、理由を聞くと納得です。

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2007年08月27日

頭板の縫い方

頭板の縫い方も関東と関西では違います。二本糸で縫う関東方式、一本糸で縫う関西方式、縫い方も当然違ってきます。関西では松葉の形になるように縫います。店に依っては真ん中から縫い始めて、行って戻って真ん中で終わる縫い方をする方いるようです。どちらが良いかと聞かれても困ります。理屈から外れなければ、どちらでも良いと思います。自分の仕事に固執する前に違う方法を試したら関東、関西、の良し悪しが見えると思います。 畳床が手縫いの時代なら板入れ畳の価値は確かに在りますが、現在の十貫目床を板入れ畳にするとなると大変です。関東方式、関西方式に拘らないのがベストでは?

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2007年03月17日

敷きゴザ

我が家では付け台で仕事の時に敷きゴザを使います。どうも全国的にには使われてないようです。裏白表の巾を折り曲げ縦ゴザを入れて2尺×2尺5寸程度サイズの合わせのゴザを作り、三枚を巾で繋ぎにして敷きゴザとします。付け台で正座して仕事をする時には使いやすいですね、座っての仕事なので少し弾力をもたせようとスポンジを芯に入れたら傷みやすくなり、これは蛇足でした。

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2007年03月05日

さらつけ台

新畳の作業台の大きさは関東と関西で違います。 畳の基本サイズの違いからでしょうか、台の長さと、 作業方法の違いからでしょうか、台にする木の太さなど、関西の畳台の方が丈夫に作られています。 ただ畳台の高さは共に1尺が基本のようです。 人間工学から見ても正座をして作業をするのには丁度良いようで、胡坐で作業するには1尺は高すぎるようです。返し締めの作業では1尺より高いと締め込む時に力がはいりません。1尺1寸5分の高さの台を見ましたが仕事は仕難いだろうと思いました。立て膝で平刺しなら良いのかな?

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2006年12月18日

頭板削り

高級品の畳には框に頭板を入れます。この板の入れ方が関西と関東で違います。
関西では畳床の上面のワラを板巾に合わせて抜き板を縫い付けます。板と畳床の上面の境が簡単に平らに出来ますので、関西では板削りを重要視しません。関東では畳床に直接縫い付けますので、板削りを重要視します。 板の入れ方が違うのですから、板の縫い方から締め方までも違ってきます。仕事に対する考え方の違いでしょう。見た目の関西、あくまでも仕事に拘る関東と言ったら、関西の方から異論が出るかもしれませんね?
技能検定が関東方式なのに、畳製作教本には板削りの仕方が載っていませんので、板削りをせずに縫い付けてしまう方を多く見かけます。板脇にイグサを山ほど入れても駄目ですね、使っているうちに板が浮いていまい「板付け畳」です。とりあえず半分削って仕事をしてもらえれば、何かが?見えると思うのですが?

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