2019年05月23日

抜き先が固まる

畳の表替えや裏返しを繰り返すと、抜き先部分(畳縁が縫ってある箇所)が固まります。仕事を丁寧にしても平刺しの糸までは抜きませんので、何度も縫うと口部分が固まり、抜き先が下がります。
戦前に我が家の二代目と十三の熊さんが、上野の岩崎邸に仕事を手伝いに行った時に口が固まり針が抜け難いので、仕事を請け負った畳屋さんの小僧さんに平刺しの糸を抜かせたら、カマス一杯の平刺しの抜き糸が出たそうです。大きなお屋敷で畳の枚数が多いと言っても、短い抜き糸でカマス一杯ですから、いかに何度も仕事をしていたかが判ります。
現在、多く見られる手抜き仕事では古縁・返し縫いの糸・平刺しの糸と抜かないで縫うのですから、2〜3度縫うと抜き先が固まった畳が多く見られます。表替えや裏返しでも、製作基準を決めないのが原因ですね。

posted by 四代目 at 12:22| Comment(0) | 昔話
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