2020年08月07日

糸が遊んでないだろう!

畳屋の一年目に三代目と職人さんとの三人で出仕事に行きました。職人さんが床の間の八畳の表替え、三代目が台所の六畳の表替えで、丁稚の自分は三代目の框巻と返し縫い。職人さんは戦前に萩で修業した腕自慢で、平刺しを縫う肘当てがキュ、キュと小気味よく縫い上げて行きます。 昼食の時に職人さんが「何故、俺の平刺しは親父さんよりコマイ(小さい)に縁が喰いついてない」 三代目は一言「俺の平刺しは糸が遊んでないだろう」二人の平刺しを見比べても丁稚の目には大差が有る様に見えません。 雄針は職人さんの方が締まっている見えるのですが、縫い上がった畳縁は確かに三代目の方が喰いついているのです。「俺のは平刺しは大した事はない、内の親父は上手かったね、舐めて付けるような平刺しだったよ」この時に舐めて付ける平刺しの話を聞きました。平刺しの締め方は手前の平刺しは全部を締め、縫った雄針は半分を締めるのですが、難しいです。 糸が遊ばない仕事をすれば良い筈なのに、未だ舐めて付ける平刺しは出来ません。裏の締めが胆なのでしょうが、、、それだけじゃないから難しい。
posted by 四代目 at 23:14| Comment(0) | 日記